ヤングアニマルで2007年から連載されている
人気漫画「3月のライオン」(作者:羽海野チカ)について
感想(レビュー)を語ると同時に
「3月のライオン」の素晴らしさや人生の教訓などを話していきたいと思います。
(極力ネタバレのない形で話をしていますが、紹介する上で若干のネタバレがある点はご容赦下さい)
また、日本中にそれほど多く出回っていない将棋漫画という
ニッチなジャンルに対して
「3月のライオン」はどのあたりが特徴的なのか?
どのあたりが面白いところなのか?
という点についても語っていきたいと思います。
Contents
今回取り上げる漫画は
「3月のライオン」
です。
“3月のライオン”というタイトルを聞いただけではピンと来ないと思いますが
この漫画は「将棋漫画」です。
レビューの前に…
3月のライオンもランクイン!
MOTOが選ぶオススメの将棋漫画を見たい方は以下をクリックして下さい。
漫画の歴史を紐解いて見ても将棋漫画というジャンルはあまり多くないですよね~
将棋漫画と言ってパッと思いつく漫画は「ハチワンダイバー」です。
この漫画はドラマにもなりましたからね。
(ハチワンダイバー)
あとは私のブログでも紹介していますが
「聖-天才・羽生が恐れた男-」ですね。
(聖-天才・羽生が恐れた男-)
将棋漫画というジャンルの漫画があまり世の中に出回っていない
大きな要因の一つに「戦いの内容が理解されづらい」という事があります。
将棋のルールを知っている人はたくさんいると思いますが
プロ同士の対局を見て凄さを分かる人はほとんどいません。
野球漫画であれば
「150kmの速球を投げる」
とか
「場外ホームランを打つ」
みたいな誰にでもわかる表現があるので、漫画にしやすいのですが
将棋漫画の場合は凄さを伝えるのはほぼ不可能です。
なので、将棋漫画はテーマである「将棋」以外に
二次的な要素を付加している事が多いんです。
「ハチワンダイバー」 = 格闘漫画
「聖-天才・羽生が恐れた男-」 は ドキュメンタリー漫画
という感じですね。
そして、「3月のライオン」も二次的な要素を付加して
漫画としての魅力を浮き立たせています。
では、「3月のライオン」は、どんな要素を付加して、
どのあたりが面白いのでしょうか?
私が「3月のライオン」を読んで
面白いと思った魅力を存分に語っていきたいと思います。
と、その前に今、漫画好きの私がオススメな漫画を3作品紹介しています
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「3月のライオン」はどんな作品?
「3月のライオン」はヤングアニマルで連載されている人気漫画です。
2016年にはテレビアニメ化もされています。
ジャンルは将棋漫画
作者は羽海野チカ、コミックスは15巻が発刊されています。
(2021年9月20日現在)
作者:羽海野チカ(将棋監修:先崎学)
出版社:白泉社
掲載誌:ヤングアニマル
掲載期間 2007年14号~
巻数 15巻
(2021年9月20日現在)
「3月のライオン」を無料で読むには
「3月のライオン」をすぐ読みたい方は
「マンガPark」という無料アプリで読むことが出来ます。
(iOS・Android双方で使えるアプリになっています)
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もちろん「3月のライオン」も一部無料で見られますよ。
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※ちなみに配信される漫画作品は全て著作権者からの
配信許諾を受けておりますので安心してお楽しみください。
もし、無料で読める期間が過ぎていた場合は
試し読みも出来ますので、こちらから読んでみて下さいね。
「3月のライオン」と検索して下さいね。
「3月のライオン」の概要とあらすじ
主人公の桐山零(きりやま れい)は中学生にして将棋のプロになるという
とてつもない才能を秘めた少年ですが
「家もない」「家族もない」「学校にも行ってない」「友達もいない」
という自分の居場所を見つけられない少年でした。
零は幼い頃に交通事故で家族を失い天涯孤独の身となりました。
そんな零を引き取ってくれたのがプロ棋士の幸田でした。
幸田は将棋が打てる子供のみを愛するという
良く言えば、根っからの将棋好き
悪く言えば、愛情がねじ曲がった人間
だったことから零は幸田に気に入られるために将棋の猛勉強をし
15歳でプロ棋士になる事が出来たのでした。
幸田の実子であり、才能を開花することが出来なかった香子(きょうこ)は
将棋の才能があり、幸田に愛されている零に嫉妬し
性格もねじ曲がっていったことで、零と軋轢を生む関係となり、様々な皮肉を投げかけます。
そして、零自身も自身の生い立ち・環境やもともとの性格から
1年遅れで高校に入学するもまったくクラスに溶け込めず
浮いた状態で日頃の生活を送っていました。
誰もがうらやむ才能を持ち、若くしてプロとなった零ですが
多くの悩みを抱えており、苦しみながら日々の生活を送っていました。
そんな零の救いとなっているのが「川本家」の人間です。
川本あかりは亡き母親の代わりに妹たちの世話をしながら
零をはじめ困ったものを見過ごせない心温かい女性
川本ひなたも妹の面倒や家事手伝いを良くするしっかり者の少女
川本モモは保育園に通う天真爛漫な園児
そんな川本家の人間に触れて零は少しずつ自分の居場所を探していきます。
果たして、零はどのような人生を送っていくのか?
プロ棋士として大成することが出来るのか?
将棋をテーマにしながら、零を中心とした
様々な悩みと境遇を抱える人間たちを描く青春漫画
全体の概要・あらすじはこんな感じです。
ハチワンダイバーが将棋をテーマにした格闘漫画で
聖が将棋をテーマにしたドキュメンタリー漫画だとしたら
3月のライオンは将棋をテーマにした青春漫画だと言えますね。
ここでは、そんな「3月のライオン」の魅力
そして、素晴らしさを語っていきたいと思います。
「3月のライオン」のここが凄い!
様々な悩みを抱えて居場所を探す人間の姿勢を学べ!
「3月のライオン」は将棋をテーマにした青春漫画である
という話をしましたが、個人的なことを言うと
青春漫画ってめっちゃ苦手なんです。
ストーリーの展開が緩やかで退屈してしまうし
強弱が弱い漫画が多いので、飽きてしまうんですよね。
『何か将棋漫画を読みたいなぁ』と思った
「3月のライオン」を読み始めたんですが
正直なところ最初は退屈でした。
中学生でプロ棋士になるだけの才能を持った零が
学校生活になじめなくて苦しんでいる姿
温かい家庭の味を知らない零が
川本家の人間と触れあい、心を溶かしていく姿
色々と趣深い面はあるんですが、
正直なところ「うーん、ちょっとイマイチ」
という風に思っていました。
だけれども、物語を読み進めていくうちに
どんどん面白くなってきちゃうんですよね~
面白さのエッセンスとなっているのは
「登場人物が居場所を探すために戦っている姿」
です。
桐山零はプロ棋士ですから、他のプロ棋士と戦い
所属するクラスを上げていくんですが
プレイべーとで悩む零はイマイチ結果を出せないんですよ。
“夫婦喧嘩をしている時は仕事が全くはかどらない”
という私の実体験を見事に表現してくれているような気がしたんですよね~
というような話は別に良いとして
桐山零は自分の居場所を探して戦っていると同時に
居場所を見つける事で人間としての強さを身につけ
その力を棋士にも反映させてプロ棋士として戦う
その姿は見ていてスリルがあるんですよね。
だって、葛藤しているんですもん。
安物のスポ根漫画だと、自分の悩んでいる事をすぐに発見できて
その悩みを猛特訓で克服して、次の試合では既に成長している。
実際にこんな事ってあり得ないでしょ!
人の悩みってそれぞれでその深さも人それぞれ
そんなに簡単に解決できるものではないです。
不器用で不安定な零ですが、不器用なりに自分と戦って
居場所を見つけようとするんです。
簡単には上手くいかないけれども、少しずつ学んでいき
人間として成長をしていく。
この零の等身大の姿は「3月のライオン」を読んでいて非常に勉強になります。
そして、悩んでいるのは零だけではありません。
病弱な体を抱えながら、必死にプロ棋士として戦おうとする二海堂晴信
いじめを受けながら必死に負けまいと抵抗する川本ひなた
プロ棋士の後藤と不倫関係を続けながら幸せを模索する桐山香子
表向きだけを見れば、大して悩んでいるように見えない人達が
様々な悩みと戦い、自分の居場所を探そうとしている。
この登場人物たちが必死で戦う姿勢は心を動かされますし
自分自身の教訓としても受け止めることが出来ます。
「3月のライオン」が持つ深みには注目ですね。
青春漫画を退屈にさせない「将棋」という調味料
「3月のライオン」が描く世界観には学ぶことが様々ありますが
やはりそれだけの漫画だと飽きていたと思うんですよね。
私が「3月のライオン」を楽しく読み続けられたのは
やはり「将棋」という要素が入っていたことが大きいです。
「3月のライオン」の中で絶対王者として登場する宗谷冬司(そうや とうじ)
地味ながらも高い実力を持つ島田開(しまだ かい)
病弱ながらも情熱を持って将棋に立ち向かう二海堂晴信
香子の愛人である後藤正宗
桐山零とこれらのキャラクターを中心に描かれる
将棋のストーリーは見どころ十分なんですよ。
ここらへんのストーリー展開の面白さは
ジャンルは若干違えど、囲碁をテーマにヒカルの成長を描いていく
「ヒカルの碁」
に通づるものがあります。
(ヒカルの碁)
囲碁とか将棋ってプロがいて名人戦とか竜王戦とかやっているのは
知っていても、そもそもの仕組みを知らない人がほとんどですからね。
(私も仕組みは良く分かっていないですし)
将棋という世界の中で様々なライバルに囲まれながら
一人の人物が成長をしていく物語というのは掛け値なしに面白いです。
純粋な将棋漫画として楽しめるのも
「3月のライオン」の強みですね。
「3月のライオン」の全体評
「3月のライオン」は将棋漫画でありながら将棋漫画にあらず。
“人間の悩みを包み隠さず戦う姿勢を描いた青春漫画です”
もちろん将棋漫画としての面白さも含んだ作品になっていて
“将棋漫画と青春漫画との融合の具合が絶妙です”
物語の展開が早く、激しく動くような漫画好きな人には
向かない静かな漫画ですが、
中身が濃く、読み応えのある作品に仕上がっているのは間違いありません。
青春漫画好きには是非見てほしい作品ですね。
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