「イキガミ」は描きたい事は分かるんだけどなぁという感想を持つ漫画だった【レビュー:ネタバレなし】

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週刊ヤングサンデーで2005年から連載されている
人気漫画「イキガミ」(作者:間瀬元朗)について
感想(レビュー)を語ると同時に
「イキガミ」の素晴らしさや得られる人生の教訓

などを話していきたいと思います。
(極力ネタバレのない形で話をしていますが、紹介上、若干のネタバレがある点はご容赦下さい)

また「イキガミ」のどのあたりが面白いところなのか?
そして、どのあたりが物足りないのか?

「イキガミ」の良い点と悪い点を語っていきたいと思います。

 

 

今回取り上げる漫画は

「イキガミ」

です。

 

「イキガミ」という漫画は週刊ヤングサンデーという
それほどメジャーでない雑誌で連載されていたので
知っている人は少ないと思うんですが

2008年には松田翔太さんを主演として
映画化されたことで多くの人が知ることになった漫画ですね。

それにしても「イキガミ」っていう名前…

なんとも不気味な想像をさせるタイトルですよね~

 

このタイトルだけを見ると

パニック系のホラー漫画かな?

と思っていたんですが、
読んでいくとホラー漫画でもサスペンス漫画でもなく

この漫画のジャンルは「社会漫画」でした。

 

種類としては「闇金ウシジマくん」に
ちょっと近い感じですかね。


(闇金ウシジマくん)

「闇金ウシジマくん」と比べるとファンタジー的な要素
(空想が繰り出す非現実的な設定)がある漫画なので、
リアリズムはありませんが、

読んでいると重~い気持ちになってくるような漫画です。

 

「闇金ウシジマくん」の場合はお金をテーマに
人間の闇を暴いていくような作りになっていますが

「イキガミ」の場合は、『死』をテーマにして
人間ドラマを描いていくような作りになっています。

物語の作りとしては「死役所」に近いものがありますね。


(死役所)

 

そんな「イキガミ」を私がを読んで、面白いと思った魅力や
もう一つ足りないなと思った点を存分に語っていきたいと思います。

 

と、その前に今、漫画好きの私がオススメな漫画を3作品紹介しています

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「イキガミ」はどんな作品?

「イキガミ」は週刊ヤングサンデーで連載されていた人気漫画です。
ジャンルは社会漫画
作者は間瀬元朗
コミックスは全10巻が発刊されています。

 

作者:間瀬元朗
出版社:小学館
掲載誌:週刊ヤングサンデー
掲載期間 2005年9号~
巻数 全10巻




 

「イキガミ」の概要とあらすじ

西暦何年の話なのか、日本という国を舞台にした話なのかは分かりませんが
舞台となる国には「国家繁栄維持法」という法律がありました。

この法律は国家の繁栄をもたらすために作られた法律です。

【法律の内容は以下の通りです】

すべての国民は小学校入学時に予防接種を受けます。

その中の0.1%(1000人に1人)には
特殊なナノカプセルが混入されることになっています。

特殊なナノカプセルは心臓の肺動脈内に止まり
あらかじめ設定された日時に破裂して、命を奪うという恐ろしい物です。

誰がナノカプセルを混入されたのか知ることが出来ずに
全ての国民は将来自分が死んでしまうかも

という不安を抱えながら、生きていく事になります。

 

この危機感を常に抱くことで人間は常に一生懸命生きようと努力して
社会の生産性を向上させる役割を担っている。

これが「国家繁栄維持法」の内容です。

 

体内にカプセルを埋め込まれた人には
死ぬ24時間前にその日時が記載された予防予告証が届きます。

その予告証の事を

「イキガミ(逝紙)」

と言います。

主人公の藤本賢吾(ふじもと けんご)は
イキガミを配達する仕事についており
ナノカプセルによって死に至る人間に死亡の通知を行っています。


(主人公 藤本 賢吾)

国家繁栄維持法に疑問を持ちながらも
国家に反逆することが出来ずイキガミの配達を続ける藤本

藤本が配達するイキガミは相手を絶望に追い込みます。

果たして、イキガミを送られた人間はどのような余生を過ごすのか?

国家繁栄維持法を強いた目的とは何なのか?

人間の死をテーマに人生のドラマや死生観について問う
サスペンス調の社会派漫画

 

全体の概要・あらすじはこんな感じです。

 

概要やあらすじはごくごくシンプルです。

この手の社会派漫画は設定はそこそこにして

“1話1話の内容で魅せる”

という感じの漫画なんですよね。

なので、主人公の藤本の存在意義はそれほどなかったりします。
(この人って本当にいる?と思うほどです)

約20年もの人生を過ごしてきて
将来へ夢と希望を持つ人間が突然、死を宣告されるとどのようになるのか?

たかが、一人の人間の人生と高を括ることなかれ…

人間一人一人がドラマを背負っているし
そのドラマに大小はないんですよね~

そういった一人一人の人生に「死」という暗い光を当てることで
ドラマティックに描ている漫画が「イキガミ」という漫画です。

そんな「イキガミ」の面白い面と足りない面を語っていきたいと思います。



 

「イキガミ」のここが凄い!

今を悔いなく生きるという意味と大切さを知れる漫画

冒頭でも話しましたが「イキガミ」のテーマは「死」なんですよね。

私を含めて、生きている人のほとんどが
「あした死ぬかもしれない」
なんて事は意識しません。

健康に関することとかもそうですよね~

どこか痛いところがないと病院には行かないし
人間は自分に身に降りかからないと実感できない生き物なんですよ。
(そこまで賢くはないという事なのかもしれませんが…)

そんな人間に「イキガミ」が届き、急に「死」を突き付けられる。

 

「イキガミ」を貰った人は現実を把握できずに混乱する。

把握した後には自分の不運を呪うわけですが
その後には自分が生きてきた人生が正しかったのかどうか

を自問自答する訳です。

今日に至るまで精一杯生きてきたのか?
自分のやりたいことを頑張ってやってきたのか?

そして、残された24時間で自分は何をしたいのか?

という問いを立てます。

どんな事をやっていても最終的には死んでしまうので
最終的にかなり虚しさが残る作品になっているんですが

どうしてもダラダラと生きてしまう

“私達の日常、そして人生に一石を投じてくれます”

 

正直なところ漫画を読んで

「劇的に人生が変わった」

という事はないかもしれないですが

「もう少し頑張って毎日を生きなきゃなぁ」

という気持ちになれるのは「イキガミ」という漫画の素晴らしい点ですね。

 

「イキガミ」の一歩たりないところ!

設定が薄っぺらくて、物語に入り込めない。残念!!

あらすじのところで話したように「イキガミ」は
「国家繁栄維持法」の基にナノカプセルが埋め込まれ
1000人に一人は成人になると死んでしまう

という前提で物語が進んでいきます。

第1巻の最初でこの設定が説明されるのですが、正直なところ

「なんだ、この設定…」

 

と思うほどまったく意味の無い政策なんですよね~

 

「国家繁栄維持法」は人生に目的を持って生きるために作られた政策ですが

ハッキリ言って

“こんな政策で人生の目的を見つけられるようになる?”

という感じです。

 

漫画の中では「国家繁栄維持法」が出来た事で
自殺件数や犯罪件数が減ったみたいな事が描いてありますが

「いやいや、そんな訳ねーだろ!」

と、思わざるを得ません。

 

犯罪を犯したら死ぬようにカプセルが仕込まれているならまだしも
自分にカプセルを埋め込まれているかどうかも分からないのに

「犯罪はやめよう」

と思うわけがないし、自殺を思い留める理由にもまったくなっていません。

実際問題、「イキガミ」の中でも
いじめが行われて苦しんでいる人や
ドラッグに手を出して苦しんでいる人が描かれていて

「ナノカプセル、全く意味ないじゃん!!」

という完全なる矛盾を生み出しています。

 

一応、物語の最後の方では「国家繁栄維持法」の正体が暴かれて
それなりの決着をつけるような形になるのですが

設定が薄っぺらすぎるんですよね~

 

おそらく作者の間瀬元朗さんは「イキガミ」という設定を思いついて
それを漫画にして人生ドラマを描けたら面白いだろうなぁ

と、思ったんだと思いますが

それなら「イキガミ」という制度を納得させる設定を作らなきゃ厳しいですよ。

 

何の得にもならない、意味もないような薄っぺらい設定を持ち出して

“そこから人生の深みを描こうとしても全く響きません”

「イキガミ」という制度自体は面白い発想なのに
その発想をムダにする薄っぺらい設定は

「せっかくの人生ドラマを下げるだけ」

なので、残念と言わざるを得ません。

 

無理な設定を通すなら「リアル鬼ごっこ」みたいに

「国の王様の意向で無理やり作られた」

みたいな最初からぶっ飛んだ世界を作った方が
まだ気持ち良くストーリーに入れますよね。




 

「イキガミ」の全体評

「イキガミ」は『死』をテーマにしたドラマを描いているので、
重みのある作品になっています。

普段、生活している中で気づきづらい「死」というものを
見つめ直すにはピッタリの漫画であると言えますが

設定が矛盾だらけで無茶苦茶なので、その点は非常に残念ですね。
ファンタジーの部分とリアリティーの部分をもう少し
上手く融合できれば面白い漫画になったんではないかと思います。

 

 

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